こんにちは虎王子です。
マイナー競技の中でもさらにマイナー競技のカヌーワイルドウォーターって練習方法がわからないですよね?
カヌーワイルドウォーターで国体3位を取った時のトレーニング方法を紹介します。
ワイルドだけでなくカヌースラロームやポロなど他のカヌー競技でも活用できます。
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ワイルドウォーターの選手が増えている
岡山のジャパンカップに出場した時にワイルドウォーターの種目で初めての人も増えていました。マイナーなカヌーの中でも更にマイナーな競技のトレーニング方法は世に出ていることがないので紹介していきます。
ワイルドウォーターはスプリント艇ほどではありませんがバランスが悪いカヌーです。なおかつバランスの悪い川でやることからなかなかワイルドから始めようって人がいません。私が知っている中では一人だけです。
ほとんどの場合にレクリエーションのカヌーから競技のカヌーを経てワイルドウォーターに路線変更をします。
スプリントから来てる人はよく漕げますし私はポロの競技をやっていたんでロールがバンバン上がるっていうところから恐怖心も少なくそれぞれの長所があります。
ただ、それだけではなかなかワイルドウォーターの上位の選手に勝てることができません。
長所を伸ばしつつ短所と向き合い長所と呼べるまで試行錯誤をしていく必要があります。
ワイルドウォーターの陸上トレーニング
カヌーのトレーニングで大事なのは日常の過ごし方です。普段の私生活は無意識に過ごしている時間を意識的に活用していきます。日常の時間は比較的長い時間確保できるのでここでのトレーニングに活用するのは成績に大きく影響します。
日常的にできるカヌーワイルドウォーターのトレーニングは以下の三点です。
1.事務作業や授業中にもできる座ったままトレーニング。
2.身体を洗う時にできる730分トレーニング。
3.川を見るだけトレーニング。
訳がわからないものもありますが、一つ一つ解説していきます。
1.事務作業や授業中にもできる座ったままトレーニング
ワイルドウォーターではカヌーを曲げるのにカヌーに当たる水の左右差で曲げることが多いです。
カヌーを傾けて水の当たり方を変えるのに下半身を使います。この他にスウィープなどで漕いだ力でコースを変えます。下半身中心と上半身中心もしくはその両方の3パターンを使い分けて複雑な流れの中での状況変化に対応します。
下半身中心のボートの傾きをするために前後左右に重心を移動させていきます。これを陸上で日常的にやっているだけで水上の練習の効果が飛躍的に向上します。
事務作業や学習中で座っている時間も背筋ピンとしたままお尻にかかる体重を左右のバランスが50:50のものを右に70左に30の状態と左に70右に30の状態を繰り返します。なるべく上半身は真っすぐの状態にします。骨盤だけで切り替えします。
左右の運動に加えてかかとにグッと力を入れて体重を掛ける。少し後傾して左右に傾ける。これでダッシュ中に前が浮き上がり過ぎた場合やスターンカットにも活用できます。
これはいつでもできるので仕事時間、勉強時間、ご飯の時間、トイレなど日常的に取り入れるだけで練習時間が水上でやる時間+αで取れるようになってきます。
日常的にお尻をウネウネする。前後左右を組み合わせた動きをすることで川の対処の方法ができるようになってきます。
スプリントの選手がワイルドウォーターに転向したら傾けるのが難しいです。水上で傾きの練習をする必要がありますが陸上でしっかりと練習をしていきましょう。
今までのスプリントのしっかりした漕ぎをしつつ艇のコントロールが可能になっていきます。
2.身体を洗う時にできる730分トレーニング
座ったままのトレーニングでも日常にトレーニングを取り入れることが大事だとお伝えしました。
この身体を洗う時にできる730分トレーニングは簡単な上に効果は抜群。
やることは身体を洗う時に片足を洗って流すまで立ったまま1分間、足を地面につかないだけ。両足をやって2分。365日これをやって730分。計算が合っているかは不安が残る。
確かにこれは書いていてもふざけているな。と思う。でも、ただ練習だけしていれば才能もない自分が勝てるわけではないことも事実。
例えばこの1日2分のトレーニングを習慣化した時に1セットでは0.0001秒位縮むかもしれない。つまり1年やった時に0.0365秒は縮む可能性がある。
これはやった場合とやっていない場合の検証ができません。ただ、これをやっていると選択肢が2つある場合にどちらの方が速くなれるのか?いつも自分に問うことができるようになります。
階段orエスカレーター。だらだら歩くor背筋をピンっとシャキシャキ歩く。洋式トイレを使うor和式トイレを使う。
最後の洋式トイレと和式トイレは銀魂でそんなエピソードがありましたね。つまりジャンプを読むことで速くなれるとも言える。笑って速くなれる銀魂はこちら。
ふざけているようで真面目にやっています。カヌー人生で何をしてでも0.001秒でも速くなりたい方にはおすすめです。
3.川を見るだけトレーニング
これはワイルドウォーターを始めた時期からずっと習慣にしていたことです。
合宿地は東京都青梅市の御嶽や埼玉県秩父市の長瀞での合宿が多かったです。関東の選手が集まりやすいのと複雑な流れであることからここでよく合宿をしていました。
複雑な流れで漕ぐためにはボディバランスも大事ですが、水の動きから流れや力の働き方を読み解きそれに対処することの方が大事です。
どれだけ体幹がしっかりしている選手でも水がどういった向きに流れていて力が働いているのか分からなければ対処ができません。逆に体幹は特にしっかりしていなくてもこんなふうに水が動くとわかっていればちょっとバランスの取り方を学ぶだけで案外簡単に漕ぎ下れます。
この水の流れがわかると以下の効果を得られます。
1.バランスを崩さない。
2.距離が短い方が早いか、長くても流れが速い方が早いかがわかる。
3.加速する。
バランスを崩す時は自分の意識と実際の水の動きが違う時にバランスを崩します。つまり右から強い流れが来るなぁ。と思っていればそれだけで耐えられると言うことです。もちろん、バランスを取りつつ速く漕ぐ方法などもあります。
ワイルドウォーターはコースの中でもどこをどうやってどの向きで漕ぐかでかなりタイムが違ってきます。インコースのギリギリを通ったら距離は短いけど流れは遅い。アウトコースは速いけど距離が長い。などの場合があります。アウトコースで遅いし距離も長いなんてこともあります。
会心の一漕ぎと勝手に言ってますが一漕ぎで凄く進むことがあります。タイムを稼いだ感じがします。実際は速度を見てみないとわかりません。それでも、ここは水が集まっているからしっかり掴める場所だと確信して漕ぐことがあります。
これらを見極めて漕ぐだけでかなりのタイムが稼げます。川の見方がわかるだけで公式練習で身体に負担をかけることが減ります。練習の効果も増加します。
さて、この川の見方をどうやって身につけるかと言うと。どんなに小さな川でもいいから見る。というだけです。
小さな川で自分が小さくなったらどこをどうやって漕ごうか?それをどこででもやります。川にはどこに岩があって水の流れは岩にぶつかるとどうなるのか?考えます。やることはただこれだけです。
この効果で流れがダクダクの増水時には他の人より速くなります。逆にほとんど流れていないところでは遅いです💦
まとめ
今回は簡単だけど効果があるものを厳選しました。実際に乗っての練習方法は文章で伝える限界もあるし陸上でできることを一つ一つ積み上げてから水上に出た方が効果的な練習が見込めます。
また、本気でワイルドウォーターの選手になりたい人向けに個人レッスンを始めました。前からやってはいましたが責任持って一緒に速くなる方法を考え実行するために有料にいたします。
1対1の完全プライベートレッスンだと~20,000円/2時間。
お値段が高いのは始めた頃は実際に救助する回数が多く安全を確保しつつメニューをいくつか提案し最善のプランを実行するため。速い人でもさらに速くなるためにしっかりと見定めてどういった改善ができるのか?ビデオ撮影をしたり一緒に漕いで追い込む必要があるからです。その後の個人の練習プランの提示までいたします。
選手と向き合った時にどんな言葉がけをしたらこれに気付いてくれるのか?答えだけを教えるでいいのか?そんなことも考えながらコーチングをしていますが、できることならただ答えを教えるだけではなく豊かな考え方ができて問題解決を自分自身でできるようになる。そんなコーチングを目指しています。